コラボ小説
□真哉Ver
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上機嫌で走っていると、俺の目の前に俺が見ても不審者な奴と分かる不審者が立っていた。
だってよ、和服な上に腰には−
日本刀…?
オイオイ、警察は何してんだ。
銃刀法違反だろコイツ。(←人のこと言えない)
こんな奴を放っておく訳にもいかず、俺は立ち止まり口を開いた。
真哉『オイ、そこの兄ちゃん。アンタ見る限り不審者なんだが…何モンだ?』
その不審者は男で、髪は俺と同じ−
紅。
ゆっくりと振り向く男を見て、俺は感じ取った。
−コイツ…只モンじゃねー……。
そう思い、隠し持っている二本の刀を構えようとした時−
真哉『ッ…!なん、だ……!?』
突然、男が持っている刀が紅く光った。
それは炎のように熱く、鮮血のように紅い光。
真哉『テメッ…一体なんッ…!』
なんなんだよ!と言おうとした時、俺は意識を手放した。
意識を手放す寸前、俺の頭に浮かんだのは…
『…緑』
『…お前は気づいているだろう?』
いつもお前の傍にいる者…
お前は分かるだろうか?
真哉−…
真哉はまだ気づいていなかった、己の二本の刀が無くなっていることに−。
男はいつ、どこから取り出したのかも分からない青い、空のように澄み切った色の紙飛行機を飛ばした
紙飛行機はゆっくり、いつの間にか染まったオレンジの空へと飛び立った−…。
―紙飛行機の旅立ちは、物語の始まり―
00.始まり(真哉Ver)
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