【DB小説】ピッコロさんは俺の嫁!
□エピソード10【ナメックの血】
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ー それはよく晴れた日の午後のこと…
ちゅどおおおぉぉぉんっっっ!!!
ブシャアアアァァァッッ!!!
辺りに鮮血が飛び散る。
「きゃあああぁぁぁっっっ!!!」
あたり一帯に響き渡るブルマさんの悲鳴。
「…………」
俺の左腕が……
消し飛びました。
・・・・・・・・・・
ことのはじまりは悟空の一言。
ブルマ宅の庭で皆でバーベキューをしていたときのこと。
「なぁなぁ。ナメック星人が母ちゃんってこたぁ、架音もピッコロみたいに腕が生えてきたりすんのか?」
目をキラキラと輝かせて突然そんなことを言い出す悟空。
「さぁ…。今まで腕が吹っ飛ぶような事態になったことがないのでよく分かりませんが…」
う〜ん。と考え込む架音。
「てか、もしそうでも、架音の腕が再生するとか考えたくないな…」
青い顔をして言うヤムチャ。
「けど、架音は半分ナメック星人みてぇなもんだろ?生えねぇのか?」
どうやら、悟空は完全に架音の腕が再生するものと思っているようだ。
「俺の母は確かにナメック星人でしたが生粋では無かったと思いますよ?」
「何でそう思うの?」
先程まで、あまりに馬鹿らしくて話に入ってこなかったブルマもそこには少し興味を示した。
「ピッコロさんみたいに大きく無かったし。あんなに強くも無かったし。皆さんが見ても女性だと分かる容姿だと思いますよ。」
亡き母を思い出し懐かしむように語る架音。
「へぇ〜 」
「けど、女みたいなピッコロって…… 」
架音の話を聞いて想像する一同。
「ハハハハハ!女みてぇなピッコロとか気持ち悪ぃな!」
想像して腹を抱えて笑いコケる悟空。
「気持ち悪くないですよ!?とても綺麗な人だったんですから!」
母親を馬鹿にされて怒る架音。
「誰が気持ち悪いって?」
「そりゃあ、もちろんピッコロ……、あ…」
「ピッコロさん!?」
噂の主の登場に一斉に顔を青くする一同。
「どこを探しても居らんから、もしやと思ってきてみれば…。楽しく談笑とはいいご身分だな。孫…。架音…。」
「いや、違うんですよ…!?これには深いわけが……」
「ほう……どんなわけだ? 言ってみろ。」
「えと……」
( 何を言っても殺される気しかしねぇ……!?)
回らない頭で一生懸命言い訳を考える架音。
「丁度いいや。ピッコロおめぇはどっちだと思う?」
「……?」
「あ…!悟空さ……!?」
「架音の腕が生えるか生えないか!」
「は……?」
悟空の言葉に唖然とするピッコロ。