【DB小説】ピッコロさんは俺の嫁!

□番外編 『ひな祭り』
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「さぁて、三月三日といえば何でしょう?・・・はい、そうです。ひな祭り!ひな祭りですよピッコロさん!」



「うるさい。黙れ。(イラッ)」


相変わらずの架音のうざいノリにいつも通り冷たく返すピッコロ。


そう、今日は三月三日ひな祭り。

女の子のお祭り。

だが、この機会をお祭り好きの架音(男)が逃すわけもなく。

ノリのいいブルマと手を組んで、只今ブルマ宅にてひな祭りパーティー開催中。


「それはいいとして、何だ貴様その格好は?」

十二単に身を包み、少し化粧もして見た目だけ随分と女らしくしている架音を見て眉間に皺を寄せるピッコロ。



「いやぁ、何か普通にやっても面白くないから人間ひな壇するんですって。」



「また、下らんことを。だが、それは女の衣装だろう。貴様は結局そういう奴だったか。」

どこか哀れむような目で見て、馬鹿にしたようにフゥと溜息を漏らすピッコロ。

それにすかさず反論する架音。

「違いますよ!!俺だって、お内裏様したかったに決まってるじゃないですか!!もちろんお雛様はピッコロさ・・・・・ブッ!!」



「黙れ。」


熱く語り始めた架音の顔をガシッと掴み黙らせる。



ここの面子はただでさえ男ばかり。屈強な彼等の中に女形が出来る者などいない。

かといって漢雛ではあまりにも華が無い。

そこで、女形に選ばれたのが架音である。
ブルマ達、女性陣に強要されれば否が応でもする他ない。



「フン…貧弱な貴様にはお似合いの格好だな。」

架音を見下し鼻で笑うピッコロ。


「ホントですか〜?いや〜、ピッコロさんに褒められると照れるなぁ〜///」

そんな嫌味を物ともせず、照れ臭そうに頭を掻きながら嬉しそうに言う架音。


(こ…この馬鹿には嫌味も通じないのか…)

そんな架音に呆れて言葉も出ないピッコロであった。


「お〜い!かのーん!ピッコロー!」

中央から架音達を呼ぶヤムチャ。

どうやら、準備が終わったようだ。
せっかく大掛かりなセットをしたし、皆揃っていることも珍しいので記念写真を撮るらしい。


「さ!早く行きましょうピッコロさん!」

嬉々とした表情でピッコロの腕を引き駆け出す架音。


嫌々ながらも架音に腕を引かれて中央へと行くピッコロ。



「架音ちゃん早く〜!」

大きな雛壇の一番上から架音を呼ぶブルマ。

今日の主役はこの人達なのだ。


綺麗なお雛様の横で仏頂面を紅く染めてそっぽを向いている屈強なお内裏様のベジータ。
仮にも王子様なだけあって、なかなかサマになっている。

その間に小さな小さなお内裏様トランクスが楽しそうにはしゃいでる。


五人囃子に扮した悟空・クリリン・ヤムチャ・天津飯・餃子。

官女はランチ・チチ・そして架音。

もちろん悟飯も小さな五人囃子として悟空の横に並んでいる。


一つ残念なのはピッコロが居ないこと。



「ピッコロさんも参加してくれればいいのに…」

懇願するようにピッコロの方を見つめる架音。


「フン…生憎だったな。男は既に定員オーバーだ。」

残念そうに肩を落とす架音を見て、勝ち誇ったような微笑を浮かべるピッコロ。


「いや、まだ官女が…「黙れ」

架音の言葉を遮り、額に青筋を浮かべてドスのきいた声で怒るピッコロ。





(でも、やっぱり……)


「ピッコロさん…!」


「!?」
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