越前リョーマ

□キスとキスの合間に
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部活が休みの日、早く終わった日は決まって、リョーマがうちに遊びに来る。


ぎゅう、


その時は必ず、リョーマが甘えたさんだ。

無言で抱きついてくるのはいつものこと。今もそうなんだけど。


「…何で、不二先輩と仲良さそうに話してんの。」

「だって仲良いもん。ていうか、リョーマが見たらみんな仲良さげに見えるんじゃない?」

「…」


そう言うと、リョーマの腕の力が強くなった。


「他の人から見たら、一番リョーマと仲良さそうに話してると思うよ?」

「…それでも嫌だ」

「大丈夫、私はリョーマが一番好きなんだから。他の人はありえない。」

「本当に?」

「本当。」

「……」

リョーマがふいに体を離して、視線が交わる。


それから、そっとキスをした。


「好き」


キスの後に顔のすぐ近くで囁かれた二音の言葉に、鼓動が揺れる。


「好きだから、」

「うん」

「どこにも行かないで」

「行かないよ ずっとリョーマの側に居る」

「…ありがと」

「私もリョーマのこと大好きだから、側に居てね」

「もちろん」


そしてまた、そっとキスをした。





キスとキスの合間に

(たった2文字の)
(愛の言葉)


2012/02/12 加筆修正


お題提供:恋したくなるお題

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