Caracter Story
□淕編
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「あぁ、もう暑い…上着脱ぎます…。」
ふぅ、これで少しはマシになった!
…あれ?
なんかみんなの表情が固まって…
「ちょ、淕お前…なんつー・・・」
いきなりお腹を抱えて朔也が笑い出す。
か、奏も笑いすぎて呼吸が…
「りっくん…そのTシャツはっ…!?」
大丈夫かな…って、え?
Tシャツ…?
「ぁ…適当に着てきたんですけど…
おかしいですか…?」
「“常連”って…ブハッ、何の常連だよ…くっ…」
爆笑し続けるみんな。
「むぅ…///そんなに笑わなくても…「朔也
ァアアア!!!!」
ドアが壊れそうないきおいで誰かが入ってきた。
誰だろう…キレイな人だなぁ…
それにどこか見覚えが…
「姉貴っ!もう少し静かに入ってこいよ!!」
ぁ、朔也のお姉さんだったんだ。
「あんたこそもう少しお姉様を敬って静かにしなさい!!
あたし今宿題中なんだから!!」
「しょうがねぇだろっ!?
淕が変なTシャツ着てくるんだから!!」
えぇぇぇぇ、僕のせいなんですか!?
「ふーん、そうなの…じゃ、その淕ってコは・・・」
ひぃぃぃっ!!!! 体中から殺気がっ!!!!
身の危険を感じますっ!!!!!
………ぁ、あれ…?お姉さん固まって…?
「あ──────っ!!!!」
ぇ、えぇ!?
「私が買いそこねたTシャツっ!!」
「えっ、ぇ…!?」
「あぁ…こんな所に所持者が…!!どこで手に入れた!?」
ガシッと肩をつかまれる。
失礼ですが、この時一瞬喰われるかと思いました…
「ぇと…隣の県のショッピングモール…です…。
(どうしよう、怖いです!!!!)」
「隣の県かぁ…ちょっと遠いなぁ…」
勢いを無くし、お姉さんがうなだれる。
折角Tシャツの同志を見つけたというのに…なんだか可哀想です。。。
ぁ、そういえば…
「ぁ、あの…今度の土曜に行く予定だったと思うので
僕が買ってきましょうか?」
「マジで!?」
「はい…良ければ。」
「おい、朔也ァ!この子めっちゃいい子だな!
気に入った!!またうちにおいで!!」
「うぇ…?は、はい。ありがとうございます…?」
みんな溶けそうなほど暑かった日
ここにダサT同盟が結成された。
⇒アトガキ