修学旅行
□告白…その後
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そう言うと俺の横に並んで同じように明るくなって行く空を眺める、お互いに何も言わないけど息苦しくないこの感じが俺はとてつもなく好きで。
一息吐くとつい昨日の告白したことを口にしていて、誰に言うつもりもなかったからハッとして翔平を見る。
すると翔平は穏やかに微笑んでこちらを見ていて、不意打ちでドキッとしてしまった。
隼人『あ…の』
翔平「良かったな、うまく行って」
顔が紅いまま取り繕うように口を開きかけるも、見抜かれたように遮られて俺は反射的に眉を寄せ。
…何が「良かった」んだ…?
俺は好きでもないヤツと付き合うことになったのに?
好きなヤツに「良かったな?」
あり得ない!
喉元まで出掛かった言葉、言ってはいけない言葉。
翔平のせいでも
颯太のせいでも
赤坂のせいでも
誰のせいでもない
俺自身のせいなのに。
開いた口を必死に閉じた。
変わりに違う言葉が出る
隼人『…ッ…ゴメン!やっぱ眠くなってきた。おやすみ』
笑うことも出来ず泣きそうな怒り出しそうな表情を誤魔化すように俯いて、翔平の横をすり抜ける。
一瞬翔平の手が開いて持ち上がりかけたのが目に入った、でもすぐに下げられる。
俺はそんな翔平に声をかける余裕もなくそのまま布団に潜り込んだ。