戦神と戦女神

□序章
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「魁!!禁術書の奪還終了したぜ」
「そうか。こっちも終了したぞ」
二人の長身の人影はそう言うと走り出す。
低めの声から判断すると青年のようだった。姿は仮面に隠されよく見えない。
彼等は木の葉の暗部だ。
木の葉暗部総隊長 魁、木の葉暗部総副隊長 刹と言えばビンゴブックに木の葉の阿修羅、木の葉の軍師として有名な程である。
しかし、誰もその顔を知るものはいないという。
木の葉の忍さえ、誰も知らない。火影を除き一部の忍以外は。
木の葉暗部総隊長魁。実の名をうずまきナルトと言った。13年前、九尾の狐を自身に封じられ、九尾と同一視された子供で表向きは下忍として、裏は暗部総隊長として木の葉にいた。
刹より禁術書を渡されるまで……は。
「魁、術書渡しとく」
「あぁ」
魁は頷くと術書を受け取った。
その時だ。
受け取った術書が光出し魁を包み込んだ。
『!?』
二人は驚愕の表情を浮かべる
「なんだよ!?これは!!」
魁が困惑したように怒鳴る。光はそれに呼応したように強くなり、刹から魁が見えなくなる。
「魁!!」
刹の焦った声が魁に聞こえた。
魁はその声が遠くなり、自身の意識が薄れて行くのを感じた。
意識を失った魁の体が光の渦に飲み込まれる。
光は徐々に治まっていった。
しかし、そこには魁の姿はなかった。
刹は慌てた。少し探すような仕草を見せ
「火影に報告しねぇーと」すぐに掻き消えた。火影に報告し、魁を探す為に……。




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