平凡Aと平凡Bの非平凡物語
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『それで何のご用件でしょうか?篠月様?』
もしこんな態度で話したと篠月ファンの奴等に見付かったら殺されんだろうなぁとか思いつつこの空き教室には俺ら以外誰も居ないからいっかと一人納得する。
にしても本当波風当たんないように生きてきた俺に厄介事を運んできそうな美形は一体何を言おうとしてんだ?
「あっれぇ?覚えてないのぉ?」
『…何をですか?』
何かをやらかした覚えなんて全くないのだが…
てかこんな美形が関わっていたらかなり印象が残ると思うのだが…
「本当に覚えてないんだぁ?」
『えぇ…全く身に覚えがないです。』
人間違いじゃないですか?とたずねる。
まぁ…早くこんなめんどくさい事早く終わらしたいということが本音なんだけど…。
「そっかぁ…覚えてないんだぁ…。」
『だからそうだって何度も言って…』
“ダン”
『……へっ?』
…間抜けな声が出た。
何故なら…
「じゃあ…身を持って思い出させてあげるまでだねぇ♪」
その篠月様に押し倒されている…気がするからだ。
いや…気がするっていうのはこれが現実だと俺が認めたくないからで…
「なぁに考えてるのぉ?」
息が耳に吹きかかりピクリと反応してしまう。
「さぁ…早く思い出してねぇ?」
ニコニコ笑う篠月様。
おっ…俺どんなんの?
俺はただ普通に過ごしたかっただけなのに…
たっ助けてぇ!!ハチィ!!
…某アニメ風に友人に心の中で助けを呼んでみるが…
(やっぱ無理だよな…)
あっちはあっちで大変そうだし…仕方がないので普段ほんの少ししか使わない脳ミソをフル回転し思い出すことにした。