平凡Aと平凡Bの非平凡物語
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俺はどこで選択肢を間違えてしまったのだろうか?
いつも出来るだけ目立たないように…影のように生きてきたはずなのに…
ただ普通の学校生活が送りたかっただけなのに…
それなのに…
「早く行っくよ〜♪」
何でこうなってしまったんだ?
ずりずりとすげぇ美形で有名な人物に手を引っ張られながら俺は考える。
目の端では俺と同じように拉致られる友人の姿が写る。
…他の人達は何事かと思いこちらをちらちらと見ていたり美形共に見とれていたりその美形共に相手をしてもらっている(引っ張られているのだが…)俺達を妬ましく思い(いや俺だって変わってやりてぇよ…)ねちねちした視線を送ってくる奴とか…。
(本当…他人事だと思って…)
誰か助けに入る勇者はいないもんかね…とか淡い期待を寄せつつ下駄箱からもときた道へ戻っていく。
(あぁ…めんどくさい…)
あそこまでにどれだけの時間と労力を費やしたと思ったやがんだ。
足の長ーいあんたらと違ってこっちは足のリーチが短いから倍の体力が必要なんだよ!!
「何怒ってるのぉ?」
『べっつにぃ?つーか怒ってないから』
はぁ…とため息をつく。
そもそも…こいつ…篠月奏(しのつきそう)と俺、東雲颯太(しののめそうた)は関わりのかの字もなかったわけで…俺が何で引き摺られているのかてんて検討もつかない。
(まぁ引き摺られいけば何か分かるか…)
そんな気楽過ぎる事を考えながらなされるがままにされていた。
…が考えが甘かったことに後ほどいやというほど思い知らさられることになる。