妖精の集い

□妖精の集い2
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ツナと逆側の、山本の隣。

そこからルーシィがツナの方へと、首を向けていた。


「ル、ルーシィさん!?」
「え?そうだけど、どうしたの?」

ルーシィはツナの驚いた様子に、不思議そうに首を傾げる。
前と変わらぬ様子のルーシィに、ツナは安堵の息を吐いた。

「よかった、無事だったんですね。お仕事大丈夫でしたか?」
「あ〜……まあ、色々あったけど大丈夫よ」

ルーシィは溜息を吐くと、そう疲れたように呟いた。
ルーシィの様子に、そんなに大変だったのかとツナは顔を青ざめたが、ふと辺りを見渡す。

「あれ?えっと、ナツさんは?」
「ふふ、ナツも相変わらず元気よ」
「あ、ミラさん、おはようございます」
「ええ、おはよう」

ツナはミラの方を向き、声を掛ける。
だが、次の瞬間表情を強張らせた。




「……空中に、文字?」


ミラジェーンの後ろに、キラキラと光る文字。
それが何もない空中に、微動だにせず浮いていた。

え、見間違いじゃないよね?

ツナは目をゴシゴシと擦る。
だが、いくら目を擦ろうとも、文字は薄く輝いたまま空中に浮いている。

「な、なんで?」
「十代目、これは光筆っていう、空中に文字が書ける魔法アイテムらしいです」
「……あ、なるほど」

魔法と聞いて、ようやくツナは納得する。
だが、すぐに別の疑問が湧き出てきた事により、首を傾げる。



ツナが読めない文字と文字は線で繋がれ、せれがまた別の文字を線で繋ぐ。
まるで何かの図のようなソレ。


「これは……何かの図?」


ツナの呟きに、山本は頷いた。

「そうなのなー、これは……えっと、獄寺、何の図だっけ?」
「評議会とギルドの図だ、さっき聞いたばかりだろ!」
「はは、わりぃ」
「評議会?」

聞き覚えのない単語にツナは再び首を傾げる。
そのツナへと、ミラジェーンが助け舟を出す。

「ええ、今ね、ルーシィに魔法界についての説明をしてるの」
「あたし、まだ魔道士になりたてだからね、よくわかんなくって」
「それと、綱吉くんたちもまだ魔法界のことを良く知らないと思うから、一緒に説明しちゃおうと思って」







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