立海s

□笑う女
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 時期は冬


 私は委員会の仕事が多く帰るのが遅く
 なってしまって

 いつもみたいにテニス部のみんなと
 帰れなかった

 テニス部のみんなは先に帰ってしまった
 のだ






 『あ〜…寒っ!!』






 コートのポケットに手を突っ込みながら真っ  暗な夜道を歩いてた


 しかも1人だし
 なんだか寂しくなってくる

 いつもならワイワイしながら帰るから
 心細いんだよね…


 寒いし気分もひねくれてくる






 『くそ〜…アイツ等恨むぞ…』






 そんな事言いながら道を歩いてたら

 道の先に髪の長く
 茶色いダフッフルコートを着た女の人が
 ぽつんと立っていた


 私は気にせずに行こうとした

 だが…






 『Σヒッ…!?』





 何にそんなにビビってるかと言うと…









 「イヒッ…イヒッヒ…ヒヒッ…






 そう…

 1人で女の人は笑っていたのだ…

 笑っているとは、ふつうの笑っている  とは何かが違って、兎に角不気味に笑
 っていた


 よく見ると

 その女の手は絆創膏だらけで
 足は裸足
 髪は痛みまくって
 異臭がその女から漂って来た

 それを見たらもっとゾッとして、私は
 走ってその場を去った







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