男夢
□thank you…Halloween.
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10月31日。
お化けの格好をした子供たちが各家を「トリックオアトリート」と言ってまわり、お菓子をもらう。
そう、今日は子供たちが待ちに待っていたハロウィンだ。
それと同時に…俺の特別な日・・・
「ジューリオ!飯食いにいこうぜ!」
「あ・・・ジャンさん」
もう何年も前のことだ・・・
俺は数年前の今日この日…この方の恋をした。
ジャンさんが、救ってくれた。
あの闇から。従うことしかできずに、ただ茫然とボンドーネ家の党首になるための訓練を受け、なんの感情も持たずに生きていたこの俺を救ってくれた。
大好きな・・・ジャンさん・・・
「ジュリオ?」
「あ、す、すみません…」
「…どーしたのけ?そーんな思いつめたよーな怖ーい顔しちゃって」
「え、あの…なんでも、ないです…」
「・・・ふ〜ん、そっか。」
「・・・すみません」
「なぁんで謝んのよ?」
「…嘘、つきました・・・」
「・・・それはどんな嘘?」
「お、俺、今…思いつめてました」
「え・・・フハハハハ!」