title◇naruto

□鼓動
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寒さが増してきた今日この頃。
北風の吹く中、ナルトはあたしを
家まで送ってくれてた。


「へっくしょーんっ!」

『アハハ、大丈夫?』

その途中、ナルトが大きなくしゃみをした。
それを笑って心配すると、
ナルトはちょっと怒り気味に
「笑い事じゃないってばよ!」と言った。


『だって、おもしろいくしゃみだったからさー』

「さみーから出るんだってばよ」

『確かに寒いね…へっ…くちっ……あ、』


そんな話をしていたら
ついあたしもくしゃみをしてしまった。
そんなあたしを見て、
ナルトはあんぐりと口を開いてた。


「それ!マジなくしゃみかよ?!」

『えっ…うん?』

「可愛すぎるってばよ!」

『っ、うあっ』

ナルトはそう言うと
あたしをぎゅっと抱きしめた。
それと同時に、ナルトの体温を感じた。
温かくて、ずっとこのままでいたいと思った。

そのままナルトの背中に腕を回すと、
ドキドキ、ドキドキと
胸の鼓動が聞こえてきた。


『ナルト、ドキドキしてる』

あたしがそう言うと
ナルトはあたしを見下ろした。
そして、寒さで赤くなった顔でこう言った。


「こーゆーことすんのは、いつまで経ってもドキドキするってばよ」

『…っ、』

いつもより小さい声でそう言ったナルトが
可愛くて、嬉しくて、愛しくて。
あたしは何も言わずに
ナルトの胸の中に顔を埋もれさせた。

あたしの鼓動も聞こえたらいいな。




end◇◇
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