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□嫌よ嫌よも好きのうち
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たまたま近藤さんたちと飲みに来た店があいつの常連の店だった。別に知ってたわけじゃない。酒好きだっていうのは知ってたけど。



あいつがこの店の日本酒がうまいって言ってたのを思い出して、来てみただけだ。ただ、それだけ。



「あっれぇ、多串くんじゃん、なに?銀さんの追っかけですか?」

「自惚れんな。誰がてめぇの追っかけなんかやるかよ」

「ひっどーい。銀さんこれでも若い頃はモテモテだったんだからなコノヤロー」



よっぽど飲んでいるのか、頬がほのかに赤く目がトロンっとしていて、凄く色っぽい。



「おい、お前飲みすぎじゃねーか?」

「うるせぇなぁーコノヤロー銀さんだって酒で忘れたいくらいの悩みくらいあるんだよ」

「なんだぁ万事屋ぁ!!お前でも悩み事なんてあるのかぁ」

「うるせぇよ、ゴリラ。俺の気持ちが分かってたまるかぁ!!」



そう叫ぶと銀時は俺の胸に倒れてきて、眠りにつこうとしている。襟がはだけて少し赤みをもった肌がいやらしく、見ているこっちが恥ずかしくなった。



「おい、万事屋。なに寝ようとしてんだよコノヤロー」

「えぇ、寝てないもん!!銀さんは起きてるよぉ」



そういうと俺の首に手を回して肩に頭を置いて寝始めた。おいおいおい。顔が近ぇだよコノヤロー



「土方さん。何にやけてるんですか、気持ちわりぃ」

「にやけてねぇよ!!てめぇ、未成年のくせに酒飲んでんじゃねぇぞ!!」

「まぁまぁ。よぉし、トシ。万事屋を家まで送ってやれ」

「はぁ!?近藤さん何言って」

「いいからいいから」



そういうと近藤さんは、俺と万事屋を無理矢理外に押しだして俺にこっそり「朝帰りでもいいからな」とにこにこしながら呟いた。何だよ。お見通しかよ。やっぱり近藤さんはすげぇな。



「ほら、家帰んぞ」

「ん、」



俺はこいつを引きずりながら、こいつの家に向かった





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