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□平和島静雄の憂鬱
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【平和島静雄の憂鬱】





あ"ー、疲れた。


ここは新宿の某マンション…、まぁ臨也の家だ。


何で俺が臨也の家に帰らなきゃなんねぇかってのは手前で長編を読め。



臨也は俺の妹に惚れてるらしい。

それだけならまだいい。

アイツをぶっ殺せばいいだけの話だ。


だが、妹の方も万更でもないらしいから始末が悪い。





…はぁ、

「…殺してぇ、殺してぇ、殺してぇ、殺してぇ…」

エレベーターの中で殺意を口に出して発散してたら乗り合わせたオヤジが青い顔してすぐに降りていった。



ガチャ、


「帰ったぞ、」


玄関先には妹の靴と臨也の靴が並んでいた。

…気に喰わねぇ、


「あ"ー、腹減った」


俺は冷蔵庫を漁ろうとキッチンへ向かう途中、臨也の寝室の前を横切った。


否、横切ろうとした。


だが、部屋から漏れるアイツの声に足が止まった。







「…あぁ、気持ちいいよ。…本当に初めて?上手だね、…もっと奥までやって、……そうそう、そこ、……あっ………やっぱり自分でするより気持ちいいね、……んんっ、…あっ……」




その声に俺の頭は真っ白になった。


臨也の寝室の前の廊下で俺はフリーズしてしまったが、尚も部屋からは微かな臨也の声が聞こえる。



「…してもらってばかりは悪いから、俺もしてあげるよ。え?…恥ずかしがるなよ。…ほら、………………ふーん、…綺麗だねぇ……」




ブチッ、


臨也の言葉に俺の中のあらゆる物がキレた。





「臨也手前!人の妹に何してやがる!!」


俺は怒りに任せてドアを突き破って部屋に乱入した。












「何って、…耳掻きだけど……」


そこには耳掻きを持った臨也とその膝を枕に横になっている妹が目を丸くしていた。










平和島静雄の憂鬱




「ふふっ。シズちゃん、いやらしいこと考えてたでしょ?」


「手前わざとやりやがっただろ!?臨也殺す!殺す!絶対殺す!!!」


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