NOVEL
□優しい青空 ※
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俺は昨日ウィードと別れた丘に行ってみた、しかしウィードはそこにはいなかった
「どこに行ったんだウィード・・・・」
そう思いながら丘を下って河原を歩いていると洞窟を見つけた。そう深くなさそうだ
「ん?ここからウィードの匂いがする・・・」
そう思い、洞窟の中へと進んでいくと一番奥でウィードを見つけた。あまりにも気持ちよさそうに眠っているため起こすのには多少気が引けた
「おい、ウィード起きろ」
ウィードの体を揺さぶるとすぐに目を覚ました
「・・・・・・・!!!ジェロムどうしてここに?」
「お前が帰ってこないからだろう?早く戻るぞ」
「俺に触らないで!ジェロムは俺のことなんか嫌いなんだろう!」
そう言ったウィードに俺は少しむきになってしまった
「違う!俺の話を聞いてくれ!」
急にでかい声を出した俺にウィードは少し驚いていた
「スマン、でかい声出して・・・でも違うんだ、お前の事が嫌いなわけじゃないんだ、ただ・・・・」
「ただ・・・何?」
ウィードは落ち着いて俺の話を聞いてくれていた
「俺にお前を好きになる資格なんて無いんだ、俺は今までたくさんの犬を殺してきた、殺し屋として・・・そんな俺がお前と一緒にいていいはずないだろう・・・・・・」
しかしそれは言い訳だった本当はただ怖かった、ウィードを俺なんかのモノにしていいのか・・・・
するとウィードが
「なんで決めつけるの?なんで好きなのに一緒にいちゃいけないの?わかんないよ・・・・」
「・・・・・・・・・」
俺は何も言えなかった
「ウィード?泣いているのか?」
気がつけばウィードは泣いていたそのあまりに愛しい姿に俺の理性は限界寸前だった
「ごめん、ジェロム、ジェロムにはどうする事も出来ないのに・・・」
(俺は・・・俺は・・・・)
俺の心は張り裂けそうだった
「ジェロム俺は殺し屋でも昔、犬を殺したことがあっても今のジェロムが好きなんだ・・・もうジェロムをあきらめることなんてできないよ・・・・」
その言葉に俺の理性はふっとんでしまった