葩、紅に燃ゆ
□鬼事
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『ゲーム、スタート』
その掛け声と共に、──ドガガガガ!!!
獄寺隼人がボムを投げてきた
て……、狽ヲぇ……!?
いきなり何!!殺す気ですか!!
もちろん避けたんだけどさ
紅音ちゃん痛いのは嫌いよ!
「チッ……避けたか」
「ご、獄寺くん!?」
「相変わらず花火常備してんのな」
『蝿痰、よね!?』
どう見たってダイナマイトだったよね!?
凶器だったよね!?あれですかっ、天然ですか山本武
「へへ、ぜってぇ捕まえて右腕になってやる!」
『みぎうで……?』
そういやさっきリボーンが言ったんだっけ
私を捕まえたら右腕にするって
悪童スモーキン・ボム。そんな奴だったっけ
誰かに従うより独立行動を好むつけあがった一匹狼って認識だったんだけど
心境の変化、……沢田綱吉による
『へぇ、人望が厚いわけだ』
「え?」
首を傾げる沢田綱吉
うん、やっぱ君可愛いね
ちょっとばかし……遊びたくなっちゃった
ニヤリ、口角が上がる
『鬼さんこっちら、手の鳴る方へ♪』
そしてそう言ってピョンッと飛んだ
先は屋上を囲うフェンスの上
3人がギョッとこっちを見る
「あ、危ないよ紅音さん!!」
あれ?沢田綱吉って私を"さん"付けで呼ぶんだ
そういやさっき恭弥やディーノもそう呼んでたっけ
礼儀正しい人だね、余計可愛いや
カシャンカシャン、
一歩前に踏み出す度に足元が鳴る
私は綱渡りみたいに両手を広げてそこを歩いた
『ほらほら、こないと捕まえらんないぞ』
「や、無理だからーっ!」
チェ、小心者め
仕方ないから今度はそこからピョーンて一気に屋上の扉のとこまで飛んで、校舎内に入った
『おいでよ!屋上じゃ狭いから校庭校庭』
「な、あいつどんな跳躍能力してだ!」
「ツナ!早く行かねぇと見失うぜ」
「ちょ……待って!!」
ダダダダダと階段を駆け下りる
クス、思ったより楽しくなりそう
この鬼ごっこ
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