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□クリぼっち!!
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『クリぼっちがなんぼのもんじゃー!!』






と、並中の屋上にて叫んでみる

空はむかつくくらい蒼々としてて清々しくて






『……はは』






……切なさがさらに増したのは言うまでもない

その時だった






「……クリぼっちって、何だよ」

『!?』






ビクッと体を震わせて振り向けばそこに……






『ご、ごご獄寺くん!?』

「!、俺のこと……知ってるのか?」






いや、知ってるも何も

学年……いや学校全体で1、2を争うイケメン様ですぞ?

私だってそこまでモグラじゃないさ

……てか隣のクラスだし


というわけで獄寺くんがいらっしゃいました






「で……クリぼっちって何なんだよ」

『んー、獄寺くんには縁のないことだと……』

「いいから教えやがれ!!」

『ひぃ!!』






こ、怖いよーっ!!


すっごくかっこいいけど、噂通り怖い!

そこがワイルドでかっこいい、とかみんな言ってるけど

私には理解出来ないっ!!






「!、わりぃその……怒鳴るつもりはなくて、だな」

『?』

「だから、その……涙」

『……あ』






私ってば、怖さのあまり涙が出てたんだ……

……どんだけビビりなんだι


そんなことを思ってると獄寺くんが私に近づいてきて






『///!?』

「悪かった」






自分の袖で私の涙を拭ってくれた






『ちょ、ヤダいーよ!大丈夫だから!』

「!、……こんなことされても迷惑だよな」

『?……』






迷惑、ではないけどな

なんか……不思議な人だな獄寺くんって




















『クリぼっちってのはクリスマス1人ぼっちの意味だよ』

「何でも略しゃいいってもんでもねぇだろ……」

『まぁそうだね』






呆れたような顔をする獄寺くんって何だか新鮮!

私も思わず笑みがこぼれちゃった






「…//、そういやお前……彼氏は?」

『ん……?えっと、別れました』






て、あれ?何で獄寺くん……私に彼氏がいたこと知ってたんだろ?

「クラスメートとかには知られなくないから」てあいつがそう言って

ほとんど誰にも教えてなかったはずなんだけど


……あぁ、それにしても!!






『本当にむかつく男だったんだよ!自分から告っといて私のこと振ったし』

「……へぇ」

『別に好きじゃなかったけどプライドが許せないよね』

「好き、じゃなかったのか……?」

『え?うん……まぁ』






あっちがどうしてもって感じで付き合ってただけで……

私もただの興味本位程度だったし

そう言うと獄寺くんは何故か「なんだ…」て息を吐いた


……何がなんだ?






「じゃあお前、今……す好きな、奴とか……」

『いないよー!だからクリぼっちなんじゃん』






ま、いたところでもクリぼっちなんだけどね


それにしてもどうしよクリスマス。マジで1人ぼっち?

クラスの子のクリパは一回断っちゃってるから入れてもらいずらいし……

あいつ、何でクリスマス前に振るかなぁ……!!


と、ぶつくさぶつくさとぼやいてたその時だった






「お前にも、縁なんてねぇよ」

『ん?』






獄寺くんがそんなことを言った

縁がない?何の話?






「クリぼっちとか……させねぇ」

『いや、させないって獄寺くん。何言って……』

























「クリスマス、俺と過ごさねぇか?」

『……、……はいーっ///!?』

























そんな真っ赤な顔をした獄寺くんは、きっと私の

サンタクロース
(とか、ベタかな?)

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