大地の翼V

□俺の妹
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『《ツナー早く起きないと・・・・この前のテスト笹川さんの机ん中入れるよ?』






こうして俺の1日は始まる










俺の名前は沢田綱吉

並盛中学校1-A

何をやってもダメダメな俺に付けられたあだ名はダメツナ


そんな俺には双子の妹の真宵がいる

それが・・・・









『《ツー君、心の準備オッケー?(黒笑》』









彼女だ




















マヨは俺と違って結構なんでも出来ちゃう女の子

勉強も運動も中の上
(いや、本気出せば上の上なんだろうけど)






とにかく俺とは正反対の片割れ















登校中・・・・俺とマヨは2人並んで歩いてた

たわいない話をしながら

マヨも楽しそうに笑い、また喋り始める






俺にしか見せない笑顔

俺にしか聞けない声






唯一、家の外で見せるマヨの素顔




昔は誰にだって笑いかけるごく普通の女の子だった

でもいつからかその笑顔は俺や母さんくらいしか向けられなくなった






理由は知らない






でも、確か5年前からだった

マヨが変わったのは






その時のことを、当時の俺は本当にびっくりしてたことをまだ覚えてる

だって、その頃は俺や母さんにさえ・・・・










笑みを浮かべられなかったから










母さんに理由を聞いたら






「ほらマヨちゃん、車に引かれそうになったのを父さんが庇って・・・・それで父さんが怪我したじゃない。そのショックってあの人言ってたわ」









それを知って俺は悲しくなった






体の痛みは共有できても、心の痛みも共有できても

マヨが心を閉ざしてるんじゃ何も伝わってこない


・・・・でも、伝えることは









あの時俺はマヨと約束したんだ

その日からまたマヨの笑顔は輝きだした




















『ツナ・・・・何1人でニヤけてんの?』






ま、どーせ笹川さんのこと考えてたんでしょ?

と付け足して冷やかしてきた






「な!?違うよ!勘違い!」

『はいはい、ムキになったりして可愛いな』

「だから誤解だってばー!!」

『ははっ』






ちょ・・・・本当にとんだ勘違いだって!

でも昔のマヨの事思い返してたなんて口が裂けても言えないから






まぁでも・・・・誤解されたままでいっか

マヨ・・・・笑ってるから










「マヨ・・・・」

『・・・・?』

「俺はココに居る」









──ココで、君の為に笑ってる










マヨは覚えてるのかな?

そう言った後思いっ切り泣いてたよね?

それ以来マヨの涙は見てないけど、

でも、これだけは言える






俺に向けるこの笑顔は昔のままで本物だから・・・・

だからこの笑顔を守っていくのが今のマヨにしてやれることだと思う










『ほらーツナ。遅刻するよー』

「ま、待ってよー!」










リボーンがやって来る前日の朝のことだった






(→あとがき)
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