大地の翼T

□笹川了平
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「うおおお!!死ぬ気で登校するー!!」

『いっやあぁあぁー!!』






頭痛い上に目が回るー!!ι

只今マヨちゃん、死ぬ気ツナに腕引っ張られて宙ぶらりんで登校中


新学期早々、そんな登校を遂げた沢田兄妹だった




















『ツーッ君♪、覚悟・・・・できてるよね?(黒笑』

「ひぃぃ!!」






校舎裏、パンツ一丁のツナを正座させて私はその前に立ってた






「待って!あれは不可抗力だよ!!」

『ううん♪ツー君が寝坊しなけりゃよかった話☆』






そーすりゃ朝から死ぬ気弾なんか撃たれることはなかったし、私は頭なんか痛くなることはなかったし

あんなバカみたいに派手な登校しなくてもよかったし☆


あー・・・・それにしても、頭痛で気絶はしなくなったけど

その所為で吐き気とかめまいとか、酷いんだけど

今も正直立ってるのがつらい・・・・






「(なんかマヨ、顔色悪い・・・・)」

『さーて、何してやろー・・・・♪』

「(でも楽しんでない!?絶対楽しんでるよねこの状況!)」






ツナの心なんてつゆ知らず、無駄にニッコニコしながら詰め寄る

でもその時






「紛れもない本物・・・・」






突然そんな声がして、立ち止まった

声のほーを見ると・・・・ツナの腕に誰かが引っかかってる


・・・・誰?

まさか登校中に引っかけたとか?






「大丈夫ですか?」






て、いやいやツー君なに普通に聞いてんの?

普通の人間なら大丈夫じゃないからね、この場合


けどそいつはいきなり起き上がって嬉しそーに

百年に一人の逸材がどーたらこーたらとブツブツ1人で呟いた


頭、打ったみたいだな・・・・可哀想そーに






「我が部に入れ沢田ツナ!とその妹の沢田マヨ!」






なんて思ったのもつかの間・・・・なんか叫んでた


うん。やっぱ大丈夫じゃなかったね、この人の頭

ツナに引っかかってイカれたかな?つか・・・・






『あんた何?なんで私らのこと知ってるわけ?』

「ちょマヨ、この人先輩なんじゃ・・・・!」






ん、先輩だからどーした

私がそんなことで敬語を使うとでも?

・・・・ありえないね






「うむ・・・・妹の言うとおり威勢があって勇ましい女子だな!沢田ツナのハッスルぶりも聞いてるぞ」

「い・・・・妹?」

『・・・・誰だよ?』






いや、本気で誰?

学校で私のこと勇ましいって・・・・


でもその直後・・・・答えは出てきた






「お兄ちゃーん」






聞き慣れた声が"兄"を呼ぶ

振り返ればそこに・・・・






「京子ちゃん!?」

「あ、マヨとツナ君おはよ!」






なんていつも通りの笑顔で挨拶をして。そして・・・・






「あ、まさかお兄ちゃん2人捕まえて迷惑かけてないでしょーね!」

「ない!」






目の前で男と仲良さげに会話する


て・・・・え、まさか・・・・京子って兄貴いたのー!?

しかも全く雰囲気違うんだけど!






て・・・・いや、私らも人のこと言えないのか?

よく獄寺に「てめぇ本当に10代目の妹なのか!?」言われるし






とまー1人、頭ん中で考えてると・・・・






「2人共、お兄ちゃんのボクシング談義なんか聞き流していいからね」

『「ボクシング・・・・?」』






京子が申し訳なさそーに言った


なんのことだ?

この男・・・・もとい京子の兄貴とはまだ何も話してないからな






「そういえば自己紹介がまだだったな」






そして思い出したよーに切り出す











「俺はボクシング部主将笹川了平だ!座右の銘は"極限"!」






わー・・・・熱いねー・・・・






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