大地の翼T

□嵐の逆襲
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(獄寺視点)






「ぐはっ」






思い切り、口から血が溢れ出た

まだ全身が痺れてやがる


何だ今のは・・・・C.A.I.のシールドを貫くなんて・・・・






「この匣はアップデート匣でな、開匣されると雷狐は巨大な力を纏い黒狐となる」

「パワー・・・・アップだと?」






チッまさか、切り札を隠してやがったとは・・・・

くそ・・・・油断しただけだ・・・・次はそうはいかねぇ!






「果てな!!」






渾身のフレイムアロー!!

だがそれは、黒狐によって防がれてしまった






「よける必要すらないな」

「!!」

「さぁどうする?」






ちっ!こうなりゃ1番強力なのをおみまいしてやるぜ

嵐+・・・・雷!!






「フレイムサンダー!!」






雷を纏った激しい火炎放射が2匹の黒狐とぶつかり合う


これを押しのけて、奴にさえ喰らわせられれば

俺の・・・・!!






「何!!」






「うおぉぉぉ!!」と叫びながら更に力を込めた瞬間・・・・

黒狐の回転速度が上がり俺のフレイムサンダーを蹴散らした

その勢いを殺すことなく向かってきた黒狐をとっさに6重のシールドで防ぐ・・・・が

シールドの向こうでは激しいスパークを放ちながらまだ圧をかけてきやがる


くそが、なんてパワーしてやがんだ・・・・






「いちいち黒狐の能力を説明してやってもいいが、究極的には俺とお前の差は一点につきる」

「!」






あいつと、俺の差・・・・だと?






互いにトゥリニセッテの一角を担うリング

匣兵器も互いに遜色はない、とγは言う






「なのに炎のパワーに差が出る理由はひとつ・・・・」










覚悟の差だ










バババッ!!






そう言われたと同時に、シールドが突き破られ・・・・

もろに、全身に、先ほど以上の電撃を喰らった






どさっ






「ガキの覚悟なんてそんなもんだ。お前の年頃ってのは言葉に酔う」

「く・・・・」

「かっこいい言葉を並べることと揺らぐことのない本物の覚悟は違うってことだ」






・・・・そ、くそ・・・・くそ・・・・っ!!

視界が霞む、意識が遠退く

こんなとこで・・・・俺は、俺は・・・・!




















『また、あとで』




















「ガルルルルル」






「!」

「何だ?」






この唸り声は・・・・?

芝生の・・・・カンガルーから、聞こえてる?






「ガルルルルルルルルルル」






この声は・・・・瓜なのか?

いや、でもこれは仔猫の声じゃねぇ

瓜は・・・・カンガルーの方へ吹っ飛ばされて・・・・






!!、吹っ飛ばされて!腹の中に!?






ドシュッ!!突然放たれた黄色い閃光

そいつは俺のすぐ隣にズザアァと止まり






「ガオオオォッ!!」






全身が震えるような雄叫びを上げた

まさかこいつは・・・・カンガルーの晴の活性で成長した






「瓜なのか!!?」






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