大地の翼T

□笹川了平
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「どーやって断ろう」

『普通に入りませんって言えばいーじゃん』

「だからそれが出来れば苦労しないって!」






ま、それもそっか


あっとゆー間に放課後

私らはボクシング部の部室の前で立ち尽くしてた


結局あの場で笹兄(笹川じゃ京子だし、京子兄貴じゃ長いから)の

ボクシング部への勧誘を断れず、しかも






「あんな嬉しそうなお兄ちゃん久しぶりに見たもん」






なんて、嬉しそーに笑う京子にそんな言われて・・・・素直に断れるわけもなかったツナ

ちなみに私は即断ったけどね






全く・・・・情けない。あーあ。どーすんだよ

もし断れきれずにボクシングなんてやることになったら

毎日顔腫らして泣いて帰ってくるぞこれ・・・・ι






でも笹兄に嫌われないために

すべては京子ラブゆえにってか


そんな感じでツナがどーしよどーしよと頭抱えてると







「おお、沢田兄妹待ってたぞ!」






笹兄が部室から現れて私らを中に招いた。んで

「お前らの評判をききつけてタイからムエタイの長老までかけつけているぞ」と紹介してきたのは・・・・






「パオパオ老師だ」

「パォーン!」

『「《てんめー!》」』






・・・・リボーンだった


ゾウの被り物して何がパオパオ老師だよっ

しかもリボーンの奴・・・・いきなりツナと笹兄のガチンコ勝負が見たいなんて言い出して






「お前俺にボクシングやらす気か!?」

「当たり前だ。ちったー強くなりやがれ」

『あんたまだそんなこと言って・・・・!』

「俺とのスパーリングは沢田の実力を計るいい方法かしれない」






いやー!!待って笹兄ぃ!!

ツナには実力なんて言えるもの微塵もないからねっ!!


・・・・それなのに






「ツナ君頑張ってー!」

「負けんなよ」

「10代目〜!」


「みんな来てるーっ」

『・・・・いつの間にι』






本当、いつの間にみんな来たの・・・・

これじゃあますます断りにくくなってきたなー、おい

もうツナやらざるを得ない状況っ!!


つか・・・・みんな何故リボーンの変装に気付かないの!?




















「ゆくぞ沢田ツナ!」

『(あー・・・・ついに始まっちゃったよーっ!)』






京子を始め、獄寺や山本がツナを応援する中

・・・・私は1人たぶん青ざめてる


本当に・・・・どーしよ、ツナが殴られる様子なんて・・・・






『(見てられないよ・・・・)』










その瞬間・・・・カーンと始まりのベルが鳴る

と、同時に・・・・ゴッ!!


勢いよくツナがぶん殴られた


それを観客3人は呆然と見てて・・・・

「油断するな沢田!」って笹兄が怒鳴る






や・・・・やめてくれー・・・・

違うんだよー!油断もなにもなくってそれが実力なんだよー!!

ツナがボコボコになるとこなんて、死んでもみたくないよー!






「!!」

『?・・・・、げι』






って内心泣き喚いてると・・・・なんか端っこで銃を構えたゾウさんがいた

チャッ・・・・、て!!ムエタイの長老がなに持ってんだよっ

つか撃つなーっ!朝もやられたってのに、2度目とか本当に勘弁してー!!






「《待てよ・・・・》」






その時、心ん中に聞こえてきたツナの声

テンパってんのかなんか知らないけど

自分が死ぬ気になったら笹兄をボコボコにノックアウトさせちゃって


「ひどいわツナ君、私のお兄ちゃんに!・・・・大嫌い!!」


って京子に言われるんじゃないかって妄想が伝わってきた






「《まずーい!》」






つーことでリボーンに撃つな的なサインを送るツナ


え・・・・どんな被害妄想してんだこの子

どこまで京子ラブなんだよ!?


・・・・と、そーこー考えてる間に






「ならこうだ」






ってリボーン撃ったのは・・・・まさかの笹兄だったι

ドンッと額に炎を灯した笹兄・・・・

ツ・・・・ツナが殺される!!瞬殺されるー!!


てことで、両手で目を塞いだ・・・・でも






「どうした沢田。立てんのか?」






あ・・・・あれ?指の隙間から見える笹兄は全く変わってなかった

額に炎を灯しつつもごく平然とした振る舞い

なんで・・・・?






『もしかして・・・・』






普段から死ぬ気な人に死ぬ気弾撃っても効果なかったり・・・・?

どんだけ極限男なんだ・・・・笹兄ι






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