その他
□S・B〜スペシャル・バースデー〜
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「はぁ―――ッ!疲れたァ!!人使い荒いんだよ、母さんは!!」
仕事を終わらせた頃にはすでに日は傾いていて、もう肌寒さを感じる
お茶会の残りがあると信じて温室へ足を向けるー…
ガチャ
「なぁー菓子って残っ…」
パンパンパーンッ
「?!」
突然聞こえた爆破音に驚き、つい胸を押さえる。
「宙、誕生日おめでとー!!!!」
「え…?」
爆発音に続くSAの仲間達と八尋や桜、フィン、アリサからのいきなりの一斉の言葉にパニック
「ん?今日って何月何日だ?ていうか俺の誕生日っていつだっけ?
いや、祝われてるってことは今日なんだよな・・・あれ、そうだっけ?」
そんなことを呟いている宙を見て一同はフッと笑った。
「そうだよ!」
「どれだけ馬鹿なんですか、あなたは。」
「おめでとうな、宙!」
「これからもよろしゅうな!」
『おめでとう♪』
次々と祝いの言葉を言われ、恥ずかしくもあったが、なによりも嬉しかった
しかし、ようやく1人足りないことに気付く
それは宙にとって大切な人…
「あれ、明は?」
そう聞くと八尋が反応して、少し顔を歪めながら
「すぐ来るよ。安心しな。ったく…」
と言った隣ではクスクスと芽が笑っている
「誕生日おめでとう、宙」
ざわついた心をなだめるかのように明の声が耳に届いた
「あ、明・・・」
久しぶりに見た愛しい顔に涙が零れそうになった
でも、その前に彼女には、聞かなければならないことがある
「なぁ、何でキッチンに立ち入り禁止だったんだ?」
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