その他

□ふたりの休日
1ページ/5ページ

金曜日。今日もいつも通り、SAの7人は明製お菓子&お茶でお茶会をしていた。


『ふたりの休日』


「なぁ、明。今度の日曜、デートしないか?」
 言った。前振りなしにイキナリ言った。
「なっ?!!!」カアァッ
「「「「「えっ?!!!」」」」」
 SAメンバー各々の反応をものともせずにケロッとしている宙。
「あ、もしかして他に用事でもあるのか?」
 そこじゃないぞ、宙。 と全員の心が一つとなって突っ込みをいれる
「いえ。ない・・・わよ。」
 話題の中心となっている明が顔を赤く染め、もごもごと言う。
「ならいいじゃん。じゃあ日曜の10時に駅前で待ち合わせな。
 ジーンズ履いてこいよ。あと菓子とお茶、持ってきてな。じゃっ!」
 明の赤い顔に気づいているのかどうなのかは分からないが
 宙は言いたいことを告げると温室からシュバッと出て行った。
・・・シーーン・・・
「すごいぞ明!デ、デートに誘われたぞ!!」
 場の空気を和ませようと、
 というよりフリーズした空気をどうにかしようと
 光が無駄に明るい声で明に言う。
「え、えぇ。」
 苦笑いで答える明。
 まだ緊張が残っているようで、顔の熱が冷めていない。
「それにしても宙。いきなりデートだなんて・・・大胆だな。」
「でも服装と持ち物指定って・・・。」
『遠足?』
 しみじみと言う竜と、双子達。
「まぁ、なんにしてもデートに誘われたことには変わりありませんよ。
 楽しんできて下さい。」
 いつもとは違い、
 少し微笑みを含んだ表情で明を諭すような彗。
「彗・・・。そうね。
 あの宙が珍しく誘ってくれたんだもの。
 行ってくるわ。」
「おう!行ってこい!」
 その彗の一言で決心がついたのかこぶしを握り、
「やってやろうじゃない!」なノリで明が立ち上がり、光もそれに続く。
「では光、日曜は俺たちも
 どこかへ出掛けましょうか。」
「は?」
(((それが狙いだったのか…!)))
 先ほどの明への対応、台詞、
 全ては彗の愛する光の為。
 恐ろしい子・・・!
 と、彗が光に歩み寄るのを呆然と眺める約4名。
「さぁ、光。帰りましょう♪」
 そんな4人なんて気にせず
 彗は二人の世界を作り、ふわっと光をお姫様抱っこした。
「ぎゃ?!ちょ、待て滝島ァ/////」
「こら、彗!
 私のエンゼル光に何てこと…!」
 しかし彗はそんな二人の言葉など気にせず…走った。
「スルーするなぁーー!!!
 そして行くなぁ!!!この変態!!!(怒)
 あ、じゃあね。芽、純、竜。」
 そう言い残して、明はピュゥーーーーッッ
 と、光を抱いて走る彗を追いかけた。
 そして、残された3人はというと、
『なんか心配。』
「「だな(だね)。」」
 という風な感じで呑気にカップに残った紅茶をすすった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ