その他

□僕は今、どんな顔してる?
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「おっ、やっほーロドニーさん」
「何の用だトム」
「わー、こわーい」
「僕には笑ってるように見えるが?」

コロニーでQEXについての科学書を読んでいたら
チームメイトであるトムが何故かニヤニヤしながら話しかけてきた
なんなんだ、本当に

「うーん……やっぱりあのやっかみ姫の前が一番いい顔してるよねぇ」
「は?」

さすがに僕も馬鹿じゃない
トムが何を言いたいのかが分かってしまった
っていうか『やっかみ姫』は酷くないか?
きっとコイツは、あの子のことを言っている
脳裏にはっきりと描ける愛しい彼女

「……そこまで違うのか?」
「うん、かっな〜り違う。『容姿端麗、頭脳明晰、クールさが漂うロドニー様』とは全くもってかけ離れたとこにいるよ」
「なんだソレは」
「まぁ、一言でいうと人間らしいよ」
「……。」

真面目で冷静沈着と言われる僕が彼女の前だと
表情が豊かになるということか
でも、自分の顔など見れるわけもないから自覚もなにもない
いや‥トムに頼めば出てくると思うが‥‥

ピ――ッ、ピ――ッ、ピ――ッ

「お、QEX出現だ」
「行くぞ」
「はーいはい」

このアラームが君に会えるための合図
そう思っただけで胸がドキドキする気がする
心なしか浮き足立ってしまう

「さ、愛する姫のもとへ行きましょうか」
「うるさいぞ、トム」

また顔に出てたのか、ニヤニヤしながら言う彼
体から反らして表情を見られないようにする
火照る頬は間違いじゃないはずだ


「あ、ロドニー達やっほー」
「やぁやぁ久しぶり」
「どうしたの?ロドニー顔赤いわよ」
「君のせいだ」
「はっ?何よソレー!」
「なんと申しましょうか……」




END
→あとがき

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