ヒカルの碁
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「ところで君は?」
長い沈黙を破ったのは
その一言だった。
「紹介が遅れたね。名無しさん、自己紹介をしなさい。」
『あっ、はい。名字名無しさんです。よろしくお願いします。』
名無しさんが軽くお辞儀をし、顔をあげたとき、真剣な顔をした男が名無しさんに言葉を発した。
「君も強いみたいだね」
その一言に部屋はまた
沈黙に包まれる。
『そんなことないです、今回のはたまたまですよ。』
名無しさんは誰とも目を合わせることなくただ呟いた。
「…………」
そんな名無しさんを光洋はただじっと見つめていた。