ヒカルの碁
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パチ、パチ、
碁盤に碁石を打つ音が
部屋に響く中、
ひときわ目立つ子が
集団の中で囲碁をしていた。
まだ小学生であろう少女は
茶髪でとても小さく
碁会所ではとても目立っていた。
お年寄りはその少女・名無しさんと対戦相手の勝負を輪を作るように囲み、誰もが見入っていた。
「負けました。」
部屋にその声が響くと、
今までの静けさが嘘のように
みんなが騒ぎ出した。
「さすが名無しさんちゃん!」
「やっぱり天才だなぁ」
「今日もすごかったね!」
「ここをこうしたらどうなったかな?」
など、
みんな討論したり
名無しさんを誉めたりした。
『あっ、じゃあ私そろそろ帰ります!ありがとうございました。』
お辞儀をし、店を出て行く名無しさん。
後ろからは
「お疲れ様」
「また来てね」
「今度は私と」
などと、様々な声が聞こえた。
そんな中名無しさんは
家へとかけていった。