短編
□亡き人
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遠い昔の記憶
あの会話はいつのものか、
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涼介「お前には無理だ」
『出来るよ!』
涼介「無理だ!」
『どうしてよ、』
涼介「お前には経験が足りないんだよ。」
『そんなことない!』
涼介「……名無しさん、無理に挑んで事故でも起こされると大変だから、」
『事故らなければいいんでしょ!!』
啓介「うっせーな!事故らねぇって保証出来んなら何でもすりゃあいいだろ!したけりゃ何でもしろよ、」
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兄貴は覚えてるか?
俺はあのときのアイツの、
名無しさんの表情まで
覚えている。
あの後俺は部屋を出て行って、外からFCのエンジン音が聞こえてきて、兄貴か名無しさんか、どちらかが出掛けたのだろう。
しかし、先ほどのことで俺にはそんなのどーでもいい、と思い眠りについていた。