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□もしもわたしが
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もしもわたしが人魚姫だったら
あんな女なんて殺してしまって
力づくでもあなたを手に入れる。
大きな犠牲やリスクをともなって
こんなにもあなたが好きで好きでたまらないのに
ただ泡になって消えるだなんて
そんな馬鹿な話があってたまるもんか。
なにをしてでもあなたの愛を手に入れてみせる。
だって愛しているんだもの。
そこまで考えて、君のわたしを呼ぶ声に気づく。
そして愛想笑いをしてみせた。
そうよ。
わたしは今日もまた
君の隣で微笑むの。
君に恋人がいると知りながら。
想いを告げることなんてしない。
想いを告げることなんて出来ない。
わかっているわ。
わたしは人魚姫なんかよりも
ずっとずっと馬鹿なんだってこと。
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