青空文庫

□はじまりの朝
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「星矢の好きな食べ物って何?」
「ん〜と、ハンバーグかな」
「ハンバーグ、か」
「チーズ入りのやつ!」
「あ、わかる。二つに割ると中から蕩けたチーズがとろ〜って」
「そうそう、アレがいいんだよなぁ」
日課であるロードワーク中、星矢と瞬。
早朝の爽やかな、澄んだ空気。


グゥ〜…。


響き渡る奇妙な、音。
「ヘヘッ。食い物の話しなんかしてたら腹減ってきちまったぜ」
「せ、星矢…」
呆れたように肩を竦める瞬。
「帰ったら、ハンバーグ食うぞ」
「朝から?…僕は遠慮しとく」
瞬の声が届いているのかいないのか、食欲旺盛な星矢はランニングの速度を上げ走り去ってゆく。

今日も、穏やかに一日がはじまる。



end

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