D,Gray-man
□約束〜君と共にある〜
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空気が汚くて、窒息死してしまうかも、と思った。
そして、これからも汚い所へ行って、息が出来ないまま死んでいくと思ってた。
雑音だらけの世界にノイズが晴れない所なんてなかった。
無我夢中で走って。
それでも何も変わらないこと、嫌っていう程、分かっているのに。
自分が正しいんだと。
力を振るうことは正しいと分かりたかった。
けど、何の為に生きて、何の為に力を振るって。
何の為に……?
分からないまま、水に浮かされた蟻みたいに藻掻ことしか出来なくて。
決められたレールの上を只、一向に走って。
心は要らない。
感情も。
ましてや、愛する心なんてのは特に……。
ただ、何もない綺麗な空気がほしかった。
只、それだけのこと。