合同

□その一言が欲しいんです。
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今日はオレの誕生日。
朝から皆がおめでとうって言ってくれたけど、雲雀さんだけまだ何も言ってもらってない。
一番言って欲しいのに・・・
もしかして忘れてるのかな?
聞きに言ってみよっと。


〜応接室〜

コンコン 
「失礼しま〜す。」

「どうしたの?」

「雲雀さん、今日って何の日かわかりますか?」

「・・・10月14日。」

「あ、いや、そういうことじゃなくて・・・」

「じゃあ何?」

「・・・・・・やっぱり覚えてないんですね。」

ヤバイ、泣きそう。早くここから出よう。

俯いたまま、
「やっぱり何でもないです。すいません、失礼しました・・・」

そう言って応接室を出ようとすると、後ろから手首をつかまれてそのまま抱きしめられた。

「ごめん。」

「・・・えっ?」

「冗談だから、泣かないでよ・・・」

「冗談って・・・」

「忘れるわけないでしょ?・・・10月14日、綱吉の誕生日。」

「・・ふぇ、オレッ・・・ほん・・っとに・・ヒクッ、忘れられたと・・・思って、・・・雲雀さんヒドイ・・・」

「ごめんね。ほら、こっち向いて?」

振り向くと額、鼻、頬、最後に唇にキスを落とされる。

話されたかと思うと再び重ねられて深いモノへと変えられた。

苦しくなって離してもらうと耳元で囁かれた。

「誕生日おめでとう。愛してるよ、綱吉。」



その一言だけで、あとはもう何もいらない。

                 
               end

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