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□彼は確かに光だった
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帝光中学時代の、ホントについ最近かのように思われる中学2年生の昔話。






『明日って、七夕だよな?』

『いきなりですね、どうかしました?』

『ほら、七夕ってアレだろ』

『…どれですか…』

『願いが叶うってやつ』






−彼は確かに光だった−






部活の休憩中にスポーツドリンクを飲みながらの青峰の問い。

いきなりに流石に驚いたが、一応律儀に返答はする。


『まぁ、一般にはそう言われてますね。 その七夕が、どうかしましたか?』

『短冊、吊さねぇ? テツ』

『その話、乗ったっス!!』


いきなりの後ろからの声に肩が跳ねた。

どこから話を聞いていたのか黄瀬は目を輝かせて握り拳をしている。


『ねっ、緑間っちも、どうっスか?』

『断r』

『じゃぁ、皆でやりましょうよ。 七夕』


黄瀬が話を緑間に振って、それを聞いていた桃井に伝わり、その桃井が赤司にまで話して。

いつの間にかレギュラーは強制参加になる大事になっていた。


『家に帰って、一人ノルマ2枚の短冊に願い事を書いてきて下さいね。 明日持って来なければ練習メニュー5倍ですよ?』


親指を突き立てての素晴らしい笑顔が、こんなに怖いと思ったことはない。

乗る気ではなかった緑間でさえ桃井の笑顔の圧力に頷き、乗る気であった黄瀬も激しく首を縦に振っている。

その様子を青峰と顔を見合わせて笑って。






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