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□リコリスの再会
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「アフタヌーンティーをお持ちしました。」
「ん」
新しい製菓の書類に目を通しながら一言返事をした。
「本日は珍しい紅茶が入りまして」
注がれたカップの中を見ると、仄かな赤色が掛かっていた。
「アップルティーでも仕入れたのか?」
溜息交じりの、呆れた台詞。
おやつはプディング・オ・ショコラノワールと紅茶のチョコレートケーキだ。
両方とも僕がセバスチャンに頼んだものだ。
「チョコレート菓子に、在り来りなアップルティーか?」
言いながら、フォークに手を伸ばし紅茶のチョコレートケーキに手を掛けた。
一口、口に運びティーカップに手を伸ばした。
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