L×S
□君がいるだけでA
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『君がいるだけでA』
スザクの誕生日パーティーはブリタニア城で仲間たちと楽しく開かれていた。
プレゼントも各々渡し終え、スザクが恥ずかしがる中、皆がバースデーソングも歌ってくれて、そして宴もたけなわ。
「そういえば、陛下はまだ来ないのか?」
ジノの何気ない言葉に、回りは特に気にも止めないで聞き流していた。
が、スザクだけは小さく反応をした。
「そ…そうだね…」
スザクはカクテルの入ったグラスを自分の口元に運び、それを一気に飲み干した。
「スザク君、それはお酒よ!」
気づいて止めに入ったセシルの静止むなしく、スザクはカクテルを飲み干していた。
(…ダメだ、これは僕のわがままだ…)
スザクの瞳の奥が熱くなる。
涙目を隠すように、スザクは袖で目元をおおった。
(でも、どおして…来てくれないの?)
(ルルーシュ…)
「ん!スザクが俺を呼んでいるっ!
母さん!いい加減この縄をほどいて下さい!!」
俺は今自室に…監禁されていた。