L×S

□君がいるだけで
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何と言う事だ…
俺とした事が、こんな大事な日を忘れるだなんて!!






『君がいるだけで』






俺は鬼気迫る勢いで自室へと飛び込んだ。
ベッドに座り、とにかく何千通りの策を考える。
が、全く思いつかない…。
パニックになるだけで、伝説の戦略を武器にしていたZEROも形無しだ、スザクの事になると特にイレギュラーに弱いと、この際認めよう。

そう、俺はあろう事がスザクの誕生日を…


忘れていたのだ。





























「ハッピーバースデー!!スザク!」

おのれ大型犬めっ!!
俺のスザクに後ろからハグするとは何事かっ!!
こいつは皇帝の権限をフルに活用してどっかに飛ばしてやる。
そんなジノと嫌がる(ルルーシュ目線)スザクを俺は廊下の物陰から見ていた。
ジノにはひたすらガンを飛ばしながら。

「ありがとう、ジノ。」

「今日、仕事が終わったら皆でパーティーしようって言ってるんだ。定時は?」

「定時は一応夜7時だけど、ルルーシュに終われって言われるまで終われないからなぁ。」

スザクの言葉にジノが顔をしかめた。
「え〜、せっかく誕生日なのにぃ。私から陛下にお願いを」

ふんっ、お前にお願いされても誰が聞いてやるものかっ!
スザクに可愛く上目使いに

『お願い、ルルーシュ

とか言われたら世界だって手に入れてやるがな!

と、俺がトリップしている間に二人の話が進んでしまった。

「う〜ん、多分ルルーシュはOK出さないと思うんだよね。
じゃぁ僕から頼んでみるよ。」

キタァ〜!!!!
上目使いのウルウル瞳顔のスザクを希望しますっ!!


じゃぁ、と分かれたジノとスザクはお互い反対方向へと歩いていった。
そして、スザクは俺がいる廊下の方へと近づいてきた。

「(ヤバい、俺がいるのがバレたら…)」

そうだ、所でなぜ俺がこんなにコソコソとしているのかと言うとだ。
冒頭でものべた通り、慌ただしい公務が続く中、あちこちへ右往左往していた俺はこれ以上大事な日があるだろうか、いやっ!ないっ!!と豪語出来るスザクの誕生日を忘れてしまっていたのだ…(泣)
プレゼントを買うにも、地方の高級明太子とか、食べるラー油とか、モモ苺とかのスザクが食べたがっていた物をお取り寄せするにも気付いたのが誕生日当日の夕方6時ではもう遅い…確かに、皇帝の権限を使って取り寄せるのは容易い、だがそんな事をしたらスザクが悲しむ。
俺が皇帝になったのはそんな事をする為じゃないだろ、と言われてしまうだろう。

それにそんな急な宅配は黒ネ○もサ○ワ急便もましてやポス○オフィスでもとりあつかってはくれんだろう。
うん、切実に!

というわけで、お取り寄せを諦めた俺は、ペンドラゴンの街へプレゼントを買いにこっそり城を抜けだそうとしてい、

「あれ?ルルーシュ。もう書類整理終わったの?」

「ホワァァァァァァァ!!!」

何だっ!いきなりスザクが話しかけるから心臓が飛び出る所だったぞ!

「!びっくりしたぁ、そんなに驚かなくても…あ、今日ジノ達が僕の誕生日パーティーしてくれるそうなんだ、だから今日は定時で終わっていいかな?」

さっきの話だな、うぅ…上目使いではないがキラキラとしたその瞳、グッジョブ!

「あぁ…せっかくのパーティーだ、楽しんでこいよ。」

俺は冷静をかき集めて微笑んだ。
「ルルーシュは来てくれないの?」

えっ!?

「おっ俺は〜(プレゼント買ってないからとは言えないし…)まだ書類、書類整理が終わってなくて…出来れば顔だすよ。」

「そっか…仕方ないよね。
お仕事頑張ってね、皇帝陛下。」

と言い近づいてきたスザクが俺の頬にキスをした。













全く、いきなり何をするんだ、スザクの奴は。
いっいきなり、キスするとは…いやあれはバードキス(親愛のキス)だ他意はないはず。



「さて、気をとりなおして街にいくぞ。」

俺は意気込んで廊下を走ろうとした時。

「どこに行くの?ルルーシュ。」

俺を呼び止めたのはナイトオブラウンズのアーニャ、

「じゃないな、まさかっか、母さん!?」


「あらぁ〜よく分ったわね、さすが私の息子☆で、どうしてこんな所に?」
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