kiriban room

□君に胸キュン☆
1ページ/2ページ


もう帰りたい。

そう真剣に思っているのは、この生徒会室にいる全員が思っているだろう。
バカップルのこの二人を除けば…。

「ルルーシュ、今日は僕パフェ食べに行きたいなぁ☆」

「ハハハ、パフェでもケーキセットでもアフタヌーンティでも、スザクが望むならどこへも連れていってやるぞ★
その後、甘いお前は俺がいただこうかな★」

もうダメだ。
生徒会メンバーのミレイ会長、同級生でルルーシュとスザクの友達でもあるリヴァルに、カレン、シャーリーは、居たたまれない気持ちで今にも教室を飛び出してしまいそうになっていた。
なぜかニーナだけは、気にせずパソコンに向かっている。
(ユーフェミア様Loveな彼女にとって、同性同士のイチャつきは同類の行為なので、全く普通の事なのだろう。)

「会長、書類整理終わりました。
私、これから検査なので今日はこれで失礼します。」

いち早く抜け出したカレンは、身体検査を理由にさっさと生徒会を出て行った。
そこにいる彼氏にデレデレの黒髪男子が、敬愛するゼロだと知ったら、病弱設定をしているだけの万全健康な彼女も、本当に病気になってしまうだろ。
早々に抜け出したカレンの後ろ姿に、(薄情者〜(泣))と視線を送るシャーリーとリヴァルとミレイ。

だが、早い者勝ち。
ここは早く任された仕事を終え、帰るが勝ちである。
バカップルになど付き合っていられるか。

そして黙々と書類整理をする二人を堂々と裏切れるチャンスがミレイ会長に来た。

リンリンと鳴った電話。
ミレイが出るとニコォと笑顔になる。

「ごっめぇ〜んっ、おじいちゃんが呼んでるから、理事長室に行ってくるね。悪いけど、これ頼むわぁリヴァル☆」

ウキウキと生徒会室を出ていくミレイ会長を、さっきよりも怨めしい視線でもって見送るしかなかった。

(裏切りものぉ〜(泣)(泣))


「ルルーシュは、チョコと抹茶とプリンのどのパフェがいい?☆」

「俺はプリンかな。キャラメルをかけてあるのがいいかな。
まぁ、一番好きな食べ方はお前にキャラメルをかけて食べる事かな★」

もう止めて…この真正変態カップルめ!(汗)!
スザクも照れてモジモジしない!!
本当にこれから先、こいつらと友達していていいのかな、とリヴァルは本気で考えた。

「ああっ!もうこんな時間!私、水泳部の方の練習行かなきゃ!!」

書類をバサバサと片付けて、書類棚に入れていくシャーリー。

「おいっ、シャーリー…」

「リヴァルも頑張ってねっ!また明日(無事に生き延びたら)教室でねっ。ニーナも、バイバイ!(汗)」

最後の和みであったシャーリーが生徒会室を出て行くのを、止めようとしたリヴァルだが、さすが運動部。シャーリーの影はもういずこへと消えていった。

残されたリヴァルは、ニーナに最後の頼みとばかりに助けを求めたが、全く気にしないで彼女はパソコン画面を見ていた。
しかも、どうやら愛しのユーフェミアのレア画像をゲットできた喜びに、普段物静かな彼女が、高らかに(それはシャルル皇帝もびっくりな程に)拳を天へと突き上げている。

ダメだ…ここにはもはやアホしかいない…(汗)


「今日はルルーシュとずっと一緒にいれるから、僕凄く嬉しいよ☆」

「俺もだ、スザク。今日はお前を独り占め出来るのだと思うと、股○に熱も集まるというものだ★」

「もおっ、ルルーシュのエッチ☆」

同じ教室にいるはずなのに、うふふ、アハハと笑うバカップルと、未だ喜びをガッツポーズで表すニーナがとても遠く感じるリヴァル。
ミレイ会長から押し付けられた書類の量もあり、リヴァルは日がくれるまで変態三人と、地獄のような(リヴァルにとってのみ)時間を過ごした。





「ルルーシュ、僕、君を見ていると胸がキュン☆キュン☆しちゃうんだ。病気なのかな?」

「奇遇だな、俺もスザクを見ていると胸も○間もキュンキュンしっぱなしだぞ★
安心しろ、それはスザクが俺を愛してくれている証なんだから★」

「そっかぁ☆なら全然大丈夫だね、良かったぁ☆ルルーシュ、大好き☆」

「俺も愛してるぞ、スウィート・エンジェル★」


抱きしめあう二人に、何と美しい夕陽か。
だが一人だけは、その沈み行く夕陽すらも怨めしかった。
夕陽さえも彼を置いて行くのだから。





「(てかっ!!
こいつら!!
帰ればいいのにっっっ!!)」







リヴァルの苦悩はまだまだ続く!!!


END

100905










ちなみに、ニーナは日が暮れてリヴァルが帰った後もパソコンに向かっていた。

「ユーフェミア様ぁ、萌☆☆☆」


END
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ