ドM症候群Book
□02
2ページ/2ページ
「それは、恋じゃな。」
「鯉??」
「魚じゃなかよ。」
「魚じゃない、コイってまさか……」
「そう、心の病気、恋の病ってヤツじゃ。」
「ないよ〜、いやいや、ないって、だってさっき会ったばっかだし…って…アンタ誰?!」
後ろから聞こえた見知らぬ声と、普通に会話していたのか、変な子だな私。
振り向くと、うしろにいた銀髪の男子生徒がニヤっとした。
「仁王雅治。さっき自己紹介したと思うんじゃが…。お前さんらのキューピッドになってもよかよ♪」
「キューピッド?別に、好きじゃないし…」
『ほぅ、なら……』と言いながら頭を捕まれ、グリンと彼のいる方に顔ごと向けられた。
「な…!!!」
「その反応、嘘はつけんのぅ。朱鷺原。」
微かに赤くなった顔してキッと仁王を睨み付けた。
れいせいになれない。