ドM症候群Book
□04
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朝から三年B組の前でうろちょろしている女子生徒が一人。
何やっとるんじゃ、あいつは。
そう思いながら、おろおろしている彼女の肩を叩く。
「何しとるん?」
「あ!!にお…に、仁王……どぉしよぉ!」
「は?何じゃ…、説明しんしゃい。」
私は仁王に会えてホッとしたのか、力が抜けてへたれこむ。
昨日の今日で、どうしたらいいのか全く分からなかったから、一先ず事情を知ってそうな人に助けを求める。
「あのね、好きが柳で、データの部誌が昨日帰ったの!!」
「………………は?」
あぁ、自分は何を言っているんだ…。
焦っていると、仁王が『少し落ち着きんしゃい』と背中をぽんぽんと叩いてくれた。
ゆっくり深呼吸して、一から話す。
「……お前さん、告白したんか…?!」
コクリと頷く。
笑うか、からかい出すと覚悟していたがどちらもなかった。
怖いくらいニコニコしていた。
「…そうか、じゃあ返事聞かんといかんのぅ。」
「い、いや!いい。向こうが無かったことにしてくれるなら、私は無かったことにするから!」
そういうと、そそくさと自分のクラスに戻る。
それからというもの、授業に身は入らないし、食事も喉を通らない。
そして…嬉しいのか悲しいのか、部活の時間がやってきた。