ドM症候群Book
□03
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「きゃーーーー!!!」
「幸村くーーん!!」
「きゃー!かっこいいー!」
「仁王せんぱーい!!こっち向いてー!」
「ブン太くーん!ケーキあげるー!」
「柳せんぱーい!頑張ってくださーい!!」
「真田くーん!!!笑ってーー!」
「柳生せんぱーい!メガネとってぇー!」
「赤也くーーん!キャー!かわいいー!」
「きゃー!きゃー!!キャー!」
女子の声援がキンキン頭に響く。
真田に笑ってとか、無理だろ。
メガネとってぇーって、眼○'sか。
……ってか、今柳先輩っつったの誰だ!!!!!ライバル?!
目をギラギラさせて大勢の女子の中から探し出そうとする。
「こら、やめんしゃい。」
「いてっ!」
後ろから頭を小突いたのは仁王だ。
初日から約二週間が経った、最近になってやっと顔と名前が一致するようになった。
…そして。
「朱鷺原、今度の練習試合の事なんだが…」
「あぁ、柳。それは…」
仁王に言われた通り、私は柳のことが好きなのかもしれない。
あんなん(act.1一参照)で、惚れるとかあるんだなぁとひそかに思う。
あれ以来ちょくちょく、土器怒気…いや、ドキドキするのは好きだからか。
そんなことを考えながら、仕事をしていく。
それから、部活は着々と終わっていった。
部活が終わってから帰るまで、制服になったR陣とお喋りタイムだ。
部室には、真田以外のR陣が集まっていた。
「ていうか、凄い声援だったねー」
「それだけうちの部活が注目されているって事だね。」
「でも、どっちかっていうと、ファンクラブみたいな感じが多いよね?大半女子だし…」
「まぁ、美形が多いッスからね、俺みたいな☆」
ぬっと、赤也が出てきた。
何処から出てくるんだ!
神出鬼没だなぁ、ウチのエースは!!
そして、出てきた頭をグリっと突いた。
「バカ也。美形と言えば幸村でしょうが!」
「ふふ、ありがとう、朱鷺原。たまには良いこと言うじゃないか。」
幸村は笑っている方がいいよ!
と、ニコニコしてたら『気持ち悪い』と罵倒された。
どっちにしろ、怒られる運命なんだね…私。