テニスの王子様 Book

□丸井ブン太
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「ブン太!付き合って!!」




さて、何度目になるだろうか。
好きな相手に何度も告白しているのは、相手が天然だからである。




「おぉ、いいぜぃ!今日はカラオケか?」

「(…馬鹿)…う、うん。放課後に。」

「じゃあなー!」




ガムを膨らましながら走り去る彼を眺める。
あーあ、ガム割ってやりたいわ。
またヤツのお得意な天然で回避された。
ふて腐れる気持ちを抑えながら、私は踵を返す。




「あ、ナマエ!」




去ったはずのブン太が私を呼んだ。
私と彼との間は大分開いている。
答えるには少し叫ばなければいけない。





「なーにー!」

「俺、今日誕生日なんだけど!」

「何が欲しいの?ケーキィ?」

「ナマエ!」

「ふーん、、、って…はぁあ!?」




欲しいものが、ナマエって、はぁ??
え、あ、いや、あ、これは、私の命とか、そ、そういう事?




「俺、お前が欲しい!好きだ、付き合ってくれ!」

「な……!!」




「馬鹿ぁ!!あほ!カス!ナスビ!今更何言ってんのよ!大好きだバカヤロー!!」







恋人は天然。
(私が何回告白したと思ってんのよ!)
(え、告白?いつ?)
(バカ!)





2011/04/20 丸井誕
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