テニスの王子様 Book
□柳蓮二
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「蓮二ーー!おはよっ」
「あぁ、ナマエお早う。」
挨拶をして、ニコッと微笑む彼女はとても愛らしい。
学校が近いのか、立海の生徒はどんどん増えてきている。
「でね、……って、蓮二聞いてる?」
「あ、あぁ。それにしても、今日は風が強いな。」
『そうだね』と風が吹く度スカートを抑える彼女。
俺はナマエの腰に手を添えた。
「…ちょ、れ、れ、蓮二?!何して!!」
「スカートが捲れないようにな。…気にしてたんじゃないのか?」
「き、気にしてたけど、は、恥ずかしいから!ね?」
真っ赤になった顔を見るとつい面白くて苛めたくなる。
俺は大人しく腰から手を離し、ナマエを見る。
「ちょっと持っていろ。」
「え?う、うん。」
鞄を預け、『蓮二の鞄、重いね』と笑いながら話す彼女はやはり可愛くて。
ぽん、とナマエの頭を撫でて耳元で囁く。
「…大人しくしていろ。」
当然意味が分からないナマエは此方をジッと見ている。
俺は軽く笑い、彼女を抱き上げた。
それは俗に言う、『お姫様だっこ』というものだ。
「きゃっ!蓮二?!何してんの?!え、あ、み、みんな見てるし!」
「大人しくしていろと言っただろう、落とすぞ。」
「は、恥ずかしいってば……蓮二のバカ///」
また顔を真っ赤にしている彼女を見て、可愛くてどうしようもなく感じる。
これはもう。
「教室まで、だな。」
風の強い日
>(登下校はお姫様だっこ)