テニスの王子様 Book

□幸村精市
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『1分でよろしく☆』




と言われたのはつい先ほど。
購買でパンを買ってこいと命令…もとい、頼まれた私は階段をかけ上がっています。




「幸村!買ってきたよ!」

「58秒、ナマエにしてはいいタイムだね。」




間に合ったー!と両手を上げて喜ぶ。
そりゃもう凄く喜ぶ。
下手すりゃ部長の制裁が待っていたんだから、喜ばずにはいられない。




「…じゃ、ご褒美あげるよ。」

「え…?」




気付くと額に何か感触がある。
キスされたと気付くのには少し時間がかかった。
私が顔を真っ赤にすると、彼はニッコリ笑った。




「何、そんなに嬉しかったの?」




そんなことを言われてつい意地をはってしまう。



でもきっと、彼は気付いているんだろうな。



私の気持ちに。






彼のからかいは
いつも容赦がない

(う、う、嬉しかないわよ!////)
(フフ、君といると飽きないよ。)





 
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