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□温かい手と無知な俺
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「お前らー‥ごーかっく」
カカシ先生のあの言葉から始まった俺の本当の意味での修行。火影になるための修行。
忍としてやってく中で見てきた世界の闇の部分。俺が見てきたものなんてほんの一部でしかない。
ほんの少し知っただけであんなにも辛くて、悔しくて、やる瀬なくて‥そんな俺が全てを知って何が出来るだろうか。
自分でも成長したと思っていた。
それは技術面だけだったのだろうか。
心は、木陰で一人悔し泣きをしたあの頃のまんまだったのだろうか。
俺は弱いまんまだってばよ。
里のどこからでも見える火影の顔岩を見上げ、あの頃のままの自分に憤りを感じた。
「ナルトー?」
俺を呼ぶ声が聞こえた。この声は‥
ーーサクラちゃん
「ナルト、あんたが考え事なんて珍しいわね‥何かあったの?」
ーーサクラちゃん‥、