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□君に賭ける想い
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綱手様に呼ばれ向かった執務室。
「‥失礼します」
「カカシ、お前のことだから、もう気付いているんだろう?」
「‥ナルト‥ですか。」
「あぁ」

出来ることなら気付きたくなかった。でも、もう気付いてしまったから。


ーーお前の隠し事と俺の想いに


「あいつにはまだ早過ぎやしませんか?」
「お前があの子ぐらいの歳の頃はもう、とうに暗部だっただろう」
「しかし!」
ーーあの子は汚れを知らない無垢な子供だ。

「あいつには酷かもしれん。だがカカシ、お前は見てきただろう。あの異常な環境で‥血で血を洗うこの世界の暗黙のルールを。あの子なら、ナルトならこの世界を変えられる‥そうは思わないか」

俺は何も言えずに、綱手の言葉を頭の中で繰り返した。

確かにあいつは成長して、実力だけなら充分暗部でも通用する。


「それにね、この世界を知らないやつにこの席は譲れないからね。」
その言葉で俺は綱手の真意を理解した。






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