NARUTO短編集
□サンタクロースは愛を運ぶ
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「はい、集まってー」
任務が終わり、里に帰ってきた第7班。
本来ならここで解散なのだが、今日はカカシが、ナルト、サスケ、サクラの三人を引き止めた。
三人は不思議そうに顔を見合わせ、カカシの元に集まる。
「なんだってばよ?カカシ先生」
カカシは、いつものしまりのない顔で三人を見渡した。
「次の任務の話だ」
三人はキョトンとする。
「え?畑仕事の手伝いですよね?何か変更でもあったんですか?」
「いやー、その前に一つ任務が入ってね」
カカシはポリポリと頬を掻く。
「ふーん?なんだってばよ?」
「…ま、その話の前に、お前らに確認しなきゃならんことがある」
カカシの言葉に、サスケがピクリと眉をひそめた。
「なんだ。早く言え」
「お前ら、サンタクロースはいると思うか」
「は?」
何を言いだすのかと、三人は呆れ顔になる。
「なめてんのか?この年にもなって、んなもん信じてんのがいるとすれば、そこのウスラトンカチくらいだろーぜ」
小馬鹿にしたように自分をチラリと振り返るサスケに、ナルトは憤慨した。
「バカにすんなってばよ!オレってば、そんなのとっくに卒業してらぁ!」
サスケは気にする様子もなく、小さく鼻を鳴らす。
「そーかよ」
今にも飛び掛かりそうなナルトをハイハイと押さえて、カカシは最後にサクラを見た。
サクラは二人に同意、と頷く。
「そりゃよかった」
カカシはにっこりと笑って任務の説明に入った。
「ま、スレちゃったお前らと違って、サンタクロースを信じてる純粋な子どもたちがたくさんいるわけ。で、お前らの次の任務は、そーゆー子どもたちへのプレゼントの配達だ」
「えぇー!!」