宝もの

□お前と俺
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いつもの帰り道

土手を歩いていると見えてくる池

そこでいつも見かける奴がいた

名前はわからねーけど

背中にうちわマークのある奴

いつも池の遠くを見つめてる




キバ・シカマル・チョウジ・俺

いつも四人で近所にある公園で遊んでる

夕方になると親が迎えに来て

『ナルトまた明日な!』って帰って行くんだ




俺は笑って手を振った後

ひとりぼっちでこの土手を歩くんだ

別に、もうずっと前からだし

さすがに慣れた




火影のじーちゃんと面をした大人がたまに俺んちに来る

でも、俺の様子を見に来るだけだ

遊んでくれる訳じゃねぇ




俺が今、一番欲しいものなんて

誰にもわかってもらえない




そんな時

俺と同じような奴を見かけた

いつもあそこで池を見てる奴だ




見かけた瞬間に

『俺とおんなじだ』って思った

だから、本当はすぐにでも話しかけたかったし

友達になれるって思った




お前に家族がいることを知った

なんだ、他の奴らと同じか

せっかく仲良くなれるかな、なんて思ったのにな

またひとりぼっちになっちまった




アカデミーに入ったら

そいつも同じクラスにいた


『うちはサスケ』


話しかけようかな、と何度か思った

でもサスケの周りにはいつも女の子がいて

なんかムカついた




その日から、勝手に俺のライバルに決めた




忍術も勉強も何でも出来たお前を

うらやましいと思った事は一度も無い

負けたくなかっただけだ




俺は落ちこぼれだって言われてたから

サスケみたいになりてぇってずっと思ってた

確かにお前には憧れてたし

お前よりもっと強くなりたかった




アカデミーを出た後も一緒だった

サクラちゃんとカカシ先生も一緒に

第七班として任務やったよな




出来ることならまた木ノ葉の仲間として

迎えてやりてーんだ




だからサスケ




ずっと前から

拳交えなくたって分かってたんだよな




俺達が友達だってこと




いつかまた笑い合える日が来るよな

そん時はサクラちゃんも一緒で

三人一組(スリーマンセル)




また木ノ葉の里で

カカシ先生やエロ仙人みてーな

カッコイイ忍者になろうぜ!









お前は、俺が止める


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