捧げもの
□二人の初任務
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この前、ボクに生まれて初めて友達ができた。
「オレたち、気が合いそうだな」
一緒に雲を眺めないか、と隣に寝転んで、シカマルはボクにそう言ったんだ。
この時から、シカマルはボクの一番の親友になった。
シカマルと一緒に遊ぶようになって、ボクの世界はおっきく広がった気がするんだ。
みんなは、シカマルのことを「やる気がない」とか「めんどくさがり」とか言うけど、ボクにはわかる。
シカマルには、ボクたちよりも、ずっとずっと先が見えてるんだ。
ボクたちとは全然違う世界が見えてる。
だから、みんなが慌てふためくことでも、必死になることでも、シカマルは心を動かされない。
ただじっとなりゆきを見守って、頭なんか掻いたりしてさ。
だからみんな気づかないんだ。
シカマルの見えているものはボクにも見えないけど、
でも、ホントはシカマルがすごいんだってことだけは、ボクにはわかるんだ。