紅蓮
□一章
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その日は、やけに寝苦しかったのを覚えている。
疲れてるはずなのに、何故か目が冴えてしまって。
明け方、漸くうとうとし始めた私。
まどろむ意識の中で、変な夢を見たんだ。
「戻っておいで……」
聞き覚えのある、優しい声。
「お前の居場所は、其処ではない」
居場所…?
何を言っているんだろう。
「……末裔、なのだから」
うまく聞きとれない。
末裔って、何の話?
「おいで、我が同胞」
同、胞…?
あぁ、ダメだよ。
意識が薄れる…。
「…カムイ」
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