儚く散りゆく華

□序章
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春雨・第五師団。

和室の畳の上に、黒髪の男が座っている。
彼は目を瞑って、なにかを思案していた。


「失礼いたします、団長。第七師団団長・神威様がお戻りになられたとの報告を受けました」
「神威が?…そう」
「団長に挨拶したいって言ってますけどー、どうしますかぁ?」
「…その必要は無い」
「でもぉ、会わせたい人が居るみたいですよぉ」
「会わせたい…?」
「なんでも、妻を娶ったとのこと。団長にはお会いさせるべきと判断されたようです」
「神威が、妻を。へぇ」

男は眼鏡を上げ、にやり笑った。

「面白い。是非、会いたいものだ」
「では…」
「あぁ。期日は三日後。こちらに来るように伝えてくれ」
「はーい!行こう、孔雀ちゃん」
「えぇ。それでは失礼いたします、団長」


「…ククッ。楽しみにしてるよ、第七師団団長…いや、我が愚弟(おとうと)」



to be continued...

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